やっぱり右側に気をつけろ

深読みと勘違いのドドスコ批評。

 当ブログの名前「やっぱり右側に気をつけろ」は、もちろんゴダールの「右側に気をつけろ」からの引用です。そもそも「右側に気をつけろ」は、ボクシング用語ということなのですけど、ゴダールがこのタイトルに政治思想的な意味での「右」を重ねていないはずがない。と勝手に思ってます。とは言え、もはや政治的な左右など、今日の問題を語る上でまったく有効ではないというのもその通りなんでしょう。いやいやでもちょっと待って、本当にそうかな、ということで「やっぱり」というわけ。

 ということで、「世界の右傾化」が言われて久しいですが、「左傾化」という言葉はあまり聞いたことがない。つまり、これまで、世界の大きな流れは、言わずもがなの「左」だったと言うことが出来ます。語源に見られるように、「左翼」とは、市民派とも言われ、王権や支配者階級からの市民解放、個人の自由と平等を追求し、それを良しとする政治思想、すなはち近代化、すなはちモダン。その思想は、現代の国連を中心とする特に西側勢力の「人権」を絶対的に擁護する立場につながり、昨今のLGBTQなどの多様性を肯定する考え方の土台のはずです。

 そして僕などは、どう考えても、その考え方を支持する以外に何がありますか?と思いますが、「右傾化」と言うのは、その流れを変えるというよりも流れを戻す。その勢力の高まりということになります。ゆえに「やっぱり右側に気をつけろ」。

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