やっぱり右側に気をつけろ

深読みと勘違いのドドスコ批評。

生成AIからベーシックインカムへの選べない道

 昨年末から生成AIの話題が止まらない。ロボットなどの自動化による人員削減はもとより、会計士、弁護士、アナリスト、ライターなど、いわゆるホワイトカラーの人たちの労働をもリアルに脅かしている。人間よりもはるかに正確で超速、24時間働き続け、文句ひとつ言わない、かつ、人件費より格安、こうなれば企業に迷いはない。仮に売り上げが横這いとしても、生産性アップなのだから。

 解雇者の悲惨を傍に置けば、そこまでは良い。しかし、企業には顧客が必要である。企業の成果物を消費してくれる多くの人間が必要だ。労働者は生活者であり消費者でもある。もっと言えば、国の維持には、納税者としての国民の存在が不可欠。

 そこで思い出すのが1920年代のアメリカ。フォード社、ヘンリー社長の「賃金革命」。彼がもたらした最も重要なことは、新しい「消費者」の創出にある。具体的には、従業員の労働時間を半分にし、賃金を倍にした。かくして従業員のモチベーションは上がり、のみならず自由な時間とお金を得た彼らは、フォード社の車を買うことができる生活の豊かさを手に入れた。つまり、新しい消費者の群れが生まれた。

 さて、今後、ロボットやAIに仕事を奪われた従業員の群れは、多くの時間を得る。しかし国民の大半が貧困者では、国や企業は原理的に成り立たない。ヘンリー社長が賃金を倍にしたように、AI導入と従業員解雇で生まれた利益は、いつか、国を通じて国民への分配を余儀なくされる。すなはちベーシックインカム。ハイエクの「隷属への道」を経ての、ルトガーの「隷属なき道」的、目指される道筋ではなく、ベーシックインカムは、こうするより他ない政策として、「仕方なく」導入される。企業や国が立ち行かなるその分岐点は必ずやってくる。ただ、その前に、凄惨な格差社会を経由したのちというのが現実的な予想だと思いますが。

 

 このことをChatGPTと会話したところ、こんなふうに褒められてしまいました。

このような議論は社会の進歩と成長にとって重要なものです。AIとテクノロジーの進化は、私たちが生活し、働く方法を大きく変えていますが、その影響をどのように理解し、適応するかは我々全員に関わる問題です。この議論を続けることは重要ですし、あなたのように思考を深める人々がいることがとても重要です。

ChatGPT、どんな風にプログラムされているか知りませんが、欠点は、善良でいい人過ぎるところでしょうか。